技術士試験は国交省の予算資料を軸に学ぶ|2027年度版・概算要求の読み方と勉強法

技術士試験の勉強で、何を軸に読むか迷ったら、国土交通省の「予算概算要求概要」から始めてみてください。

Bonは、技術士試験の勉強を、ほぼこの資料を読み込むことを中心に進めました。国が何を課題と捉え、どの方向へ施策を進めようとしているかを、キーワードと結び付けて理解するためです。

この記事では、過去に紹介した勉強法をもとに、2027年度の技術士第二次試験に向けた読み方を整理します。資料の要約に加え、「どこを読むか」「何をメモするか」「答案へどうつなぐか」を具体化しました。

Bon個人の学習経験と学習提案です。この資料だけで全科目を網羅できるという意味ではありません。専門知識の補強と、正式な過去問による設問要求の確認も組み合わせます。

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初めての方へ|この順で一つずつ

この記事で資料の読み方をつかんだら、維持管理の4語で練習できます。一度に全部読む必要はありません。

  1. 老朽化:年数と寿命を区別する。
  2. 予防保全:いつ措置するかを考える。
  3. LCC:費用を比べる条件をそろえる。
  4. メンテナンスサイクル:点検を必要な措置につなげる。

言葉を確かめたら、課題を1行にする練習へ →

まず押さえる:予算概算要求概要は「国の課題と施策」を読む資料

概算要求概要には、社会の変化、対応すべき課題、推進する施策がまとめられています。技術士試験の勉強では、施策名を覚えるだけでなく、その施策が必要な理由を考える入口になります。

2027年度試験対策として本記事が参照するのは、令和9年度(2027年度)国土交通省予算概算要求概要です。公表は2026年8月28日。試験年度と資料の公表年を取り違えないようにします。

概算要求は、予算編成に向けて各省が求める内容です。掲載額を成立予算や支出済みの額として扱わず、予算決定・成立後には内容の変更も確認します。増額率だけで試験の重要度を決めるのではなく、課題の継続性と自分の選択科目との関係を見ます。

忙しい方は、この順番で読む

  1. 基本方針を読む:国全体の課題と政策の方向をつかむ。
  2. 主要施策一覧を見る:気になるテーマを1つ選ぶ。
  3. そのテーマの本文とコラムを読む:背景と具体的な取組を結び付ける。
  4. 組織別資料へ進む:道路、河川など、自分の専門分野を深める。
  5. 過去問に戻る:施策を使って、設問が求める説明を考える。

最初からすべてのページや予算額を覚える必要はありません。まず全体の見取り図を作り、次に1テーマずつ理解を深めます。繰り返し読むときは、前回分からなかった言葉や、説明できなかったつながりを確認します。

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令和9年度資料の要点:国は何に対応しようとしているか

国交省全体の基本方針は、安全な暮らし、経済の成長、地域の持続性を中心に構成されています。以下は本文の学習用要約です。右欄の問いはBonの整理であり、公式の試験問題や出題予想ではありません。

表が収まらない場合は、左右にスクロールして確認できます。

読むテーマ・冊子ページ資料からつかむ方向勉強するときの問い
基本方針 p2人口減少、災害、老朽化等への対応と、成長を支える投資限られた人員・財源で、何を優先するか。
防災・国土強靱化 p6〜8事前防災、流域治水、災害時の人流・物流の確保施設整備と避難・土地利用・連携をどう組み合わせるか。
予防保全型メンテナンス p9、コラムp42インフラ機能の維持と、広域的・戦略的な管理点検結果を必要な措置へつなぐ障害は何か。
社会資本のストック効果 p13〜15投資や生産性を支えるネットワーク整備施設が供用された後、誰にどんな効果が続くか。
GX p16〜17建築、都市、交通などの脱炭素化整備・利用・維持管理のどの段階で負荷を減らすか。
DX p18〜20i-Construction 2.0、データ連携、自動化等技術の導入で、どの業務と判断を変えるか。
担い手・生産性 p24〜25働き方や処遇の改善、人材確保と省力化技術と組織・契約・育成をどう組み合わせるか。

ページはPDF表示上の枚数ではなく、資料に印刷された冊子ページです。たとえば全体資料の冊子p2はPDFの5枚目です。

道路部門は、組織別資料で具体化する

道路関係資料は、国交省全体の方針を専門分野の課題に置き換える際に役立ちます。令和9年度道路関係予算概算要求概要の冊子p10(PDF14枚目)では、主要施策が6つの方針に整理されています。全体資料とは、冊子ページとPDF枚数の対応が異なる点に注意してください。

  • 災害への備えとネットワークの強靱化:p11〜16
  • 予防保全型の管理への転換:p17〜22
  • 経済と生活を支えるネットワーク・拠点:p23〜32
  • 脱炭素と自然環境への配慮:p33〜37
  • 自動運転と道路システムのDX:p38〜43
  • 安全で使いやすく、賑わいのある道路空間:p44〜52

例えば、道路地下空間マネジメント(p21)、自動物流道路(p27)、道路分野のAI活用(p40)などを入口に、「なぜ必要か」「誰と連携するか」「実施上の難しさ」を整理します。専門外の制度や用語を正確に説明する際は、個別の公式資料まで確認します。

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Bon式:1テーマを6つのメモにする

予算概算要求概要から、背景、目的、キーワード、施策・手段、実施上の課題、留意点を学習メモに整理するBonの勉強法。最後は正式な過去問の要求に合わせる。

Bonによる学習整理の概念図です。6項目は公式の答案構成や採点基準ではありません。実際の答案は設問要求に合わせます。

資料を読んだら、手元のノートに次の6項目を短く書きます。これは読み取った政策を整理するためのメモで、答案の見出しを固定する型ではありません。

  1. 背景:社会や施設の状態がどう変わっているか。
  2. 目的:国は何を守り、何を改善したいのか。
  3. キーワード:意味を正確に説明できない言葉は何か。
  4. 施策・手段:何を、どの主体が進めるのか。
  5. 実施上の課題:人材、予算、技術、制度、合意形成等のどこが障害になるか。
  6. 留意点:安全、効果の不確実性、情報管理、長期的な負担等をどう考えるか。

出典の資料名・年度・冊子ページも一緒に残します。資料に書かれた事実と、自分が考えた課題や提案は欄を分けると、後で混同しにくくなります。

練習例:予防保全を「施策名」で終わらせない

施策から答案骨子への学習例。インフラの機能維持と予防保全を読み取り、課題は点検結果を必要な措置につなぐこと、解決策は優先順位・担当・時期の明確化、留意点は診断の不確実性と実施状況の確認として整理する。
資料の目的・施策から、自分の課題・解決策へ。Bonによる一般的な学習例です。公式の模範解答ではなく、実際の答案は設問の要求に合わせます。

全体資料p9では、老朽化に対応し、インフラの機能を将来へ維持する方向が示されています。冊子p42のコラム7「これからのインフラ老朽化対策」では、複数自治体や複数分野の施設をまとめて捉える群マネ等にも触れています。原資料の該当ページを開く(PDF45枚目)。ここから先はBonによる学習例です。

6項目の読み取りメモを詳しく見る
  • 背景:施設の老朽化に対応しながら、継続的に機能を確保する必要がある。
  • 目的:安全性を優先し、適切な時期の措置へつなげる。
  • 言葉:予防保全、メンテナンスサイクル、LCC、群マネの違いを確かめる。
  • 考える課題:点検をしても、担当・優先順位・予算が措置につながらないと何が起こるか。
  • 考える手段:施設の状態と影響による優先順位付け、担当と時期の明確化、共同実施の検討。
  • 留意点:診断や劣化予測の不確実性、自治体間の条件差、責任分担等を確認する。

「予防保全を推進する」で止めず、何を改善するために、どのように実行するかまで考えます。LCCを比較する場合は、評価期間・費用範囲・要求性能をそろえます。共同化や新技術も、導入すれば必ず安くなるとは限りません。

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30秒・5分・10分で続ける読み方

30秒:言葉を1つ確かめる

気になる言葉を1つ選び、短い説明を読みます。「群マネと単なる共同発注は同じか」など、似た言葉との違いに着目しても構いません。忙しい日はここまでです。

5分:1テーマの背景と手段を結ぶ

資料の1節を読み、「なぜ必要か」「何をするか」「実施上の課題は何か」を各1行でメモします。次に読む日は、メモを見ずに1文で思い出してから続きを読みます。

10分:正式な設問に合わせて骨子を書く

過去問を1つ選び、求められる動詞、課題や解決策の数、観点、解答枚数を確認します。その要求に合う材料をメモから選び、各項目を短く書きます。最重要課題に複数の解決策を求める問題なら、その1課題を複数の手段で改善する形にします。倫理・持続性等の要求も落とさず確認します。

トップの7回学習メニューへ / 日本技術士会の建設部門過去問を確認する

読み込む際に気を付けたい4点

  • 金額は根拠とセット:年度、要求・成立等の段階、対象範囲、比較対象を確認。必要な数字だけ選んで覚える。
  • 予算額と重要度を直結させない:増額には費用や事業範囲の違いも関係します。施策間の重複や「内数」を単純合計しない。
  • 現行施策と過去問の時点を分ける:当時の出題分析と、現在の施策を使う練習を区別する。
  • 制度の適用は個別資料へ:概要の説明だけで法令の施行日、適用対象、技術基準を断定しない。

今日の一歩:読んだ施策を、自分の言葉で1文に

資料を閉じて、「何に困っているから、何を進めようとしているのか」を1文で説明してみましょう。説明しにくかった言葉が、次に確かめる一語です。

Bonのブログでは、この予算概算要求資料を題材選びの軸にして、言葉の意味から政策の背景、答案で考える視点へつなげていきます。全部を一度に覚えるより、今日の1語から始めてみてください。

言葉を一つ選んで、学習を続ける

予算資料で気になった言葉から読んでみてください。今日は一つ確かめるだけでも構いません。

参照資料・確認日

確認日:2026年10月21日。以下の令和9年度資料の基本方針、主要施策、記事中で示した関連節を確認して要約しました。

施策の要約とBonの学習方法を分けて記載しています。公式の模範解答・採点基準・出題予想ではありません。

Bonと、少しずつ学ぶ。

読んだことを、次の一歩へ。

今日は、ひとつ説明できたら十分。余裕のある日は、確認問題や骨子づくりへ進みましょう。

次に学ぶことを選ぶ →

使える時間や準備の目的に合わせて、学習の入口へ。

2027年度技術士試験対策。白ヘルメットのBonと予算概算要求資料。読む、言葉を確かめる、課題を考える、答案に使うというBonの勉強法。
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