堤防などの整備を進めても、施設の整備水準を上回る洪水は起こり得ます。そのとき、流域のどこにどんな被害が生じるか。国土交通省の令和9年度予算概算要求資料から、流域治水プロジェクトの見直しと、技術士試験で考えたい視点を整理します。
この記事は予算要求資料を使ったBonの学習整理です。概算要求は成立予算や実施済みの成果ではありません。例題は架空の学習用で、公式問題・模範解答ではありません。
国交省の資料|何をアップデートする?
令和9年度水管理・国土保全局関係予算概算要求概要の冊子20ページ(PDF23枚目)は、施設の整備水準を上回る洪水も考慮し、流域全体の水害リスクのバランスを確認する方針を示しています。
資料では、国管理区間を中心に整備内容等を更新して実施手順を見える化し、都道府県管理区間や下水道などへ検討を広げる方向が示されています。被害軽減に時間がかかる地域では、流域対策の必要性を伝え、取組を促進することも挙げています。
国土交通省|令和9年度水管理・国土保全局関係予算概算要求概要・冊子20ページを見る →
出典:国土交通省「令和9年度水管理・国土保全局関係予算概算要求概要」(令和8年8月)冊子20ページ。PDFは大きいため表示に時間がかかる場合があります。
国土交通省資料|流域全体を見渡す
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リスクのバランスとは?
一つの地点だけでなく、上流・下流、支川や氾濫が想定される地域を含めて、洪水の規模や対策の組合せによって、どこにどのような影響が生じるかを見ることです。人口や資産の分布も考慮し、対策によって別の地域の状況がどう変わるかを確認します。
注意:これは、特定の地域に被害を引き受けさせると決めることではありません。影響の評価、説明、関係者間の調整を行い、流域全体の被害軽減を検討することが重要です。
資料の3つの視点を答案につなぐ
- 想定を超える洪水も考える:施設の整備条件を確認し、それを超える場合に残るリスクを整理する。
- 流域全体で影響を見る:本川だけでなく、支川や内水も含め、地域と管理者の関係を確認する。
- 実施手順を共有する:整備には時間を要するため、実施時期とその間に残るリスクを示し、流域で進める取組を調整する。
上記は資料を学ぶためのBonの整理です。個別施設の対策や効果は、現地条件や公式資料に基づいて判断します。
答案に使う|課題と対応をつなぐ
例えば「流域で協働する」と書いた後に、何の情報を、誰と共有し、何を決めるかまで具体化します。洪水の条件、浸水が想定される範囲、施設整備の予定、住民や事業者への影響を整理し、関係者と実施時期や役割を検討する、といった考え方です。
取組の後も水害リスクは残り得ます。想定した洪水の条件を明確にし、その条件を超える場合の避難や情報伝達についても、関係者と確認する視点を持ちます。

5分の骨子練習|整備を待つ間は?
Bonの架空例:本川の整備には時間がかかり、支川沿いには住宅と事業所があります。流域の浸水リスクや整備予定は、関係者間で十分に共有されていません。
問い:実施上の課題を1つ、対応を2つ、留意点を1つ挙げましょう。整備が完了する前の対応と、継続して検討する対応を意識します。
考え方の例を見る
課題:本川・支川の状況と整備時期を共有し、整備途中も残るリスクに関係者が対応できる体制を整える。
対応1:河川管理者、自治体、住民・事業者が、想定する洪水の条件、浸水リスクと整備手順を確認し、情報伝達・避難支援の改善を検討する。
対応2:本川・支川の対策と、地域で取り組む貯留や土地利用等について、効果・実施条件・役割を確認し、実施時期を調整する。
留意点:特定の規模の対策で浸水がなくなると断定せず、想定を超える洪水や残るリスクを共有する。
これはBonの学習例です。実際の設問では、指定された条件・項目・数を優先してください。
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公式資料確認:2026年10月28日。要求内容は予算編成の過程で変わる場合があります。

